それが会議で断言できないのは、徹底的に考え抜いていないか、それとも心理的な部分が作用しているかのどちらかであろう。

 まずはきちんと下調べなどの準備をし、できるとわかっているものについては「できる」とはっきり言い切ることが大切だ。仕事への前向きな姿勢とはこういうことをいうのではないだろうか。

 逃げの精神が蔓延すると、組織全体の士気にも悪影響を及ぼす。挑戦を恐れない文化を育むことで、組織全体が前向きに成長し、より高い成果を達成できる。特に若い世代のビジネスパーソンには、失敗を恐れずに挑戦する姿勢を持つことが求められる。

稲盛和夫がカチンときた部長の言葉

 京セラとKDDI(第二電電)の創業者で、日本航空を再建、経営の神様といわれた稲盛和夫氏。京セラの創業期をつづった青山政次著『心の京セラ 二十年』には、若き日の稲盛氏の会議における一幕が明かされている。