同じ大学の「経済学部」「経営・商学部」を併願で受験し、二つに合格したらどちらを選ぶのか。最難関私立2大学の「早慶」と首都圏の難関私立大学群「MARCH」では、進学先の選択が“真逆”になっている。特集『大学格差』(全20回予定)の#9では、早慶・MARCH各大学進学者の学部選びの実態について、学内併願W合格者の進学率データから明らかにする。(ダイヤモンド編集部副編集長 臼井真粧美)
早慶の学内W合格者の進学先は
MARCHの学内W合格者と“真逆”
「経済学部」「経営学部」「商学部」の三つは学問領域が近く、最難関私立2大学「早慶」(早稲田大学、慶應義塾大学)や首都圏の難関私立大学群である「MARCH」(明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)で同じ大学を併願するときに「特に多い組み合わせ」と、東進ハイスクールなどを運営するナガセの市村秀二常務執行役員は言う。
では同じ大学で二つの学部に合格した場合、どちらに進学するのか。
受験生の親世代であれば、経済学部を選ぶ者が多いだろう。学問としての歴史が長い経済学部は、親世代が受験した当時の偏差値で経営学部や商学部よりも総じて高かった。
東進ハイスクールが分析したダブル(W)合格者の進学率データによると、早慶のW合格者が選ぶ進学先は、MARCHのW合格者と「真逆」(市村氏)だった。
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