おなじみ表現「Let's ~」を上品に言うと
「Why don’t we ~?(~しませんか?)」
発音は〔ワーイ・ドント・ウィ〕とはせずに、〔ワィドンウィ/ワィロンウィ〕とします。
提案や申し出をするときの、おなじみの表現〈Let’s + 動詞の原形〉は、すでに相手と意見が一致していることが前提になっている際に用いることが多いため、有無を言わさない軽い命令と捉えられることがあり、場合によっては、押しつけがましいニュアンスが出ることがあるので注意が必要です。
〈Why don’t we +動詞の原形 ?〉は「(一緒に)~しませんか?/~するのはどうでしょう?」という意味の〈提案〉をあらわします。
◆ Why don’t we take a 30-minute break and grab some lunch?
(30 分ほど休憩して、さっとランチをとりませんか?)
*grab (some) lunch「急いでランチをとる」
〈Let’s ~〉とほぼ同じ意味を伝えることができますが、何が違うのでしょうか。よくよく観察してみると、上品な大人は、〈Let’s ~〉より丁寧な表現である〈Why don’t we +動詞の原形?〉を使っていることに気づきます。疑問文の形をとることで、〈Let’s ~〉より押しつけがましさがだいぶ弱まるのです。これからはもっと〈Why don’t we ~?〉を使ってみましょう。
◆ We’re all tired. Why don’t we call it a day?
(みんな疲れたよね。きょうはこれぐらいにしておきませんか?)
*call it a day「そのあたり(it)を一日ぶんの仕事と呼ぶ→きょうの仕事を終える,(仕事などを)終わりにする,切りあげる」
◎ネイティブならこう言う!
(1) Why don’t we go see a movie?(映画にでも行きましょうよ)
*go (and) see a movie「映画を見にいく」
(2) Why don’t we give it a try?(だめもとでやってみようよ)
*give it a try「やってみる,挑戦する」
(3) Why don’t we go out for a drink on Friday?(金曜日に飲みに行こうよ)
*go out for a drink「外に飲みに出かける」
(4) Why don’t we go out for dinner tonight?(今晩、一緒に食事でもどうですか?)
*同意するときは、Good idea.(いいね/そうしよう)、同意しかねるときは後ろに理由をつけて、Let’s not. I’m too tired.(やめておこうよ。疲れているんだ)などと言います。
(5) Why don’t we ask Shiori what she thinks?(シオリがどう思っているか聞いてみようよ)
*what she thinks「彼女が何を考えているかということ→彼女がどう思っているかということ」