「成長が止まる部下」の原因は
意外とシンプル
「部下が成長しない」「部下の成長が止まっている」。そう嘆く上司がいます。
確かに、リーダーにとって、部下の成長は悩みの種です。部下の成長が止まってしまえばチームの生産性も上がらず、最終的には組織の力も弱まってしまいます。
やる気がない部下は論外ですが、真面目に仕事に取り組んでいるのに成長しない部下がいるのはなぜでしょうか。
小宮コンサルタンツ代表
最大の原因は、「なれる最高の自分になる」ための努力をしていないところにあります。
人には「なれる最高の自分」というものがあり、多くの人はそこに至っていません。そして、何となく目の前の仕事をこなしていたら、いつの間にか「なれる最高の自分」になっていた…ということはありえません。「散歩のついでに富士山に登った人はいない」のです。
常にそれを意識して、具体的な目標を持ち、実現する努力が必要です。
冒頭の上司の嘆きに話を戻しましょう。
実は、「部下が成長しない」のは、必ずしも部下のせいとは言えません。むしろ上司、あるいは会社の方に原因があることも多いのです。
「なれる最高の自分になる」ことを目指さなくても許される社風になっていたり、目標を設定する仕組みがなかったりすると、恐らく多くの部下は易(やす)きに流れてしまいます。
『ビジョナリーカンパニー2』(J.C.コリンズ著)の冒頭にあるように「GoodはGreatの敵」ですから、現状のGoodな状態に満足していては、Greatにはなかなかなれません。
実は、成長が止まっている部下やメンバーを見分けるための「シンプルで確実な方法」が一つだけあります。実際に私も自分の会社で実践して効果を感じているものです。