「失敗を恐れない積極的な子」と「敗北を怖がる消極的な子」の決定的な違い写真はイメージです Photo:PIXTA

「子ども時代の競争経験は人生の宝物になる」。そう語るのは、日米で学習塾を経営し25年間で延べ5000名以上のバイリンガルを育成しているTLC for Kids代表の船津徹氏。「こんなにも具体的で内容が詰まっているものは初めて!」「目からウロコ」と子育て世代に話題の書籍『「強み」を生み出す育て方』の中から、25年間の塾経営でたどり着いた【負けず嫌いな子の習い事の選び方】をお届けする。

「勝敗がつく遊びをしている時に勝つまでやめない」「自分に負けたくない、という気持ちが強い」。こんな子は商人気質の可能性が高いです。

 商人気質の子どもの習い事選びのキーワードは「ガチ競争」です。ガチ競争とは「一対一の競争」あるいは「順位が明確につく競争」のこと。

 商人気質の子どもの習い事を練習だけで終わらせてはいけません。試合、競技会、発表会、コンテストなどのガチ競争に参加させて技能を伸ばすことを実践しましょう。

負けず嫌い→「ガチ競争スポーツ」と相性抜群!

 商人気質の子どもの習い事選びでまず考えてもらいたいのが「スポーツ」です。スポーツで「健全なガチ競争」を経験することで、子どもの競争心に火がつきます。「負けたらかわいそう」と、子どもから競争を遠ざけてはいけません。

 ガチ競争は「本気で相手にぶつかる力」「緊張する場面で100%実力を発揮する力」「敗北をバネに飛躍する力」「目標に向かってやり抜く力」など、実社会で成功するための能力を鍛えてくれる「人間力育成ツール」なのです。

 商人気質の子どものスポーツは、一対一の真剣勝負ができる「個人競技」がおすすめです。もちろんサッカーやバスケットボールなどの集団競技でも勝ち負けを経験することができますが、負けず嫌いな子どもの特性を引き出し、伸ばすには「自分一人の力で」勝敗がはっきり決まる個人競技がより向いているといえます。

 ただ負けず嫌いのベクトルが自分に向く「ストイックタイプ」の子どもは、特定の相手と競い合う「ガチ競争」に抵抗感を示す場合があります。その場合は家庭で十分に練習を積み上げて、きわどい競争ができるレベルまで技能を引き上げてから参加させるようにしてください。またガチ競争の中でも身体接触がないテニス、卓球、バドミントンなどを紹介するとハマる確率が高まります。

 いずれにしても商人気質の子どもの習い事選びでは、何か1つ「ガチ競争スポーツ」を検討してください。

 子ども時代に競争経験を積んでおくことは極めて重要です。これがないと、成長とともに(プライドが高まり)失敗や敗北などのマイナスの刺激を怖がるようになるからです。

「失敗するなら、やらない方がいい」と、物事に対して消極的な態度になる癖がついてしまうことがあるので要注意です。

「わが子の気質を詳しく知りたい!」という方のために、著書『「強み」を生み出す育て方』ではオリジナル診断を掲載しています。

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「失敗を恐れない積極的な子」と「敗北を怖がる消極的な子」の決定的な違いピッタリの習い事は子どもの強みを育てる最高のチャンス!『「強み」を生み出す育て方』(船津徹/ダイヤモンド社)より
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子育て成功のカギは「強み育て」にある

「失敗を恐れない積極的な子」と「敗北を怖がる消極的な子」の決定的な違い「強み」を生み出す育て方』 (船津徹・ダイヤモンド社)定価:1980円(税込)

 子どもが社会の変化に翻弄されずに、自分らしく幸せに生きていくには、失敗や挫折に負けない「たくましさ」を確立しなければなりません。一生ものの武器になるたくましさですが、どのように育てれば良いのでしょうか?

 たくましさが育つ要因は、家柄、血筋、遺伝ではありません。もちろん親の学歴や職業も無関係です。「子どもの潜在的な強みを引き出すこと」でたくましさは育つと断言できます。

 つまり、子育てで最優先すべきは「強み育て」なのです。強みは、音楽でもスポーツでも勉強でも、なんでもいいのですが、習い事は強みを育てる最高のチャンスになります!だから習い事選びは「子育て成功」に直結するのです。