本人のキャリアを完全に無視するような「単純作業メインの仕事」への異動はパワハラになる可能性がある
また、異動後の業務内容がこれまでのキャリアを完全に無視するような単純作業で、明らかにその労働者にふさわしくないような場合もあります。
たとえば、
●これまで営業職で稼働していた労働者を社内清掃業務に異動する
●人事として稼働していた労働者を受付担当に異動する
このような場合は、異動目的が不当であるとか、業務上の必要性が見出し難いとして、異動命令が違法・無効となることも考えられます。
異動を執拗に求めたり、異動しないことで不利益を与えたりするような行為は、業務上適正な範囲を超えたパワハラとなる可能性があるでしょう。
※『それ、パワハラですよ?』では、ハラスメントかどうかがわかりにくい「グレーゾーン事例」を多数紹介。部下も管理職も「ハラスメント問題」から身を守るために読んでおきたい1冊。
弁護士法人プラム綜合法律事務所代表、弁護士(第二東京弁護士会 会員)
2006年司法試験(旧試験)合格、2007年東京大学法学部卒業、2008年最高裁判所司法研修所修了、2008年アンダーソン・毛利・友常法律事務所入所、2014年同事務所退所、同年プラム綜合法律事務所設立。主な業務分野は、労務全般の対応(労働事件、労使トラブル、組合対応、規程の作成・整備、各種セミナーの実施、その他企業内の労務リスクの分析と検討)、紛争等の対応(訴訟・労働審判・民事調停等の法的手続及びクレーム・協議、交渉等の非法的手続)、その他企業法務全般の相談など。著書に『それ、パワハラですよ?』(ダイヤモンド社)、『ハラスメントの正しい知識と対応』(ビジネス教育出版社)がある。