職場には、「人の悪口ばかり言っている人」と「人の悪口を言わない人」がいる。
この差は、一体、何だろう? どうしたら前者は後者に変わるのか?
今、ビジネスパーソンから経営者まで数多くの相談を受けている“悩み「解消」のスペシャリスト”、北の達人コーポレーション社長・木下勝寿氏の自己啓発書『「悩まない人」の考え方 ── 1日1つインストールする一生悩まない最強スキル30』が話題となっている。
「ここ20年以上悩んでいない」という著者を直撃。本稿では2月のスタートダッシュに役立つ「悩まない人の思考法」をお届けする(構成/ダイヤモンド社・寺田庸二)。
「とりあえずラッキー」はリフレーミングの一種
前回、考え方の枠組みを変える「リフレーミング」について触れました。
今回は、リフレーミングの大切な話をしてみます。
本書で私は、「ラッキー!」こそ最強の思考アルゴリズムである、と言いました。
本書で触れた「とりあえずラッキー!と言ってみる」というのは、問題から目を背けて「自分はラッキー!」と言っているのではなく、問題をじっくり観察しながら現状を好転させる、一種の「リフレーミング」なのです。
私自身の「リフレーミング」の定義はこうなります。
相手の立場から相手を理解する。
相手に共感するプロセスによって物事の見方を変えていくこと。
自分ではなく相手の視点に立つというのがポイントです。
相手の立場でどれだけ考えられるか、相手のことをどれだけ想像できるかは、ビジネスがうまくいくかの根幹となります。
「とりあえずラッキー」はリフレーミングの一種
私は普段から自分とは違う価値観の人や普通では交流ができそうもない人をあえてXでフォローし、人の価値観を日々研究しています。
すると、「確かに相手から見るとこう見えるよなあ」と思うことが多々あります。
誹謗中傷した人のアカウントを見ていったこともあるのですが、明らかに自分より幸せそうな人はいませんでした。
そのとき、私は誹謗中傷した人の立場に立ち、「確かにこの人たちから見たら自分なんて誹謗中傷の対象になるなあ」と思ったのです。
「誹謗中傷している人の中にあなたより幸せな人はいない」
ということを知るだけでも「悩まない人」に一歩近づくことができるでしょう。
(本稿は『「悩まない人」の考え方──1日1つインストールする一生悩まない最強スキル30』の著者による書き下ろし記事です。)