中小企業庁が支援する
地方のゼブラ企業

 また、同様の志向の企業カテゴリーに「ゼブラ企業」がある。社会課題解決と経済成長の両立を目指す企業を、白黒模様の動物ゼブラに例えて命名された。

 日本経済の成長に必要と長年いわれ続けたスタートアップ企業の一形態だが、急成長の潜在力を評価されるユニコーン企業(評価額が1500億円超の未上場企業)とは対照的な存在だ(下表参照)。岸田文雄前政権の「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画」(23年閣議決定)にその育成意義が示された。

 中小企業庁は、地域課題の解決に前向きに取り組む主体として地方のゼブラ企業を助成している。
ゼブラ企業には認証制度がなく、自称となる。日本でそのムーブメントを推進する企業にゼブラアンドカンパニーがあり、同社サイトでゼブラ企業を紹介している。

 前述のBコープ企業ともども中堅・中小企業が多く、キャリア採用が主となるが、インターンシップを通して新卒採用につなげる企業も多い。志望者は関連イベントなどへの感度を高め、就活機会を自ら見いだしていく積極性が求められる。