電機業界はAI、食品業界は健康志向で進化!2025年の就活に見る“求められる人材”写真はイメージです Photo:PIXTA 

業界の最新動向や注目すべきキーワードを把握し、求める人材の特徴を知ることは、志望企業を絞り込むために大いに役に立つ。入社後のミスマッチを防ぐことにもつながるだろう。企業分析のプロたちの視点を取り入れて業界研究を充実させよう。電機、食品業界の現況と展望を約500字でサクッと解説する。(取材・文/ダイヤモンド・ライフ編集部)

*本稿は、現在発売中の紙媒体(雑誌)「息子・娘を入れたい会社2025」の「親子で選ぶ『自分に合った』業界&働き方 企業選び編」を転載したものです。

電機業界

 家電、半導体(電子部品)、社会インフラなどの多様な分野に分かれており、それぞれが独自の戦略を持つ電機業界。2010年代以降の大手メーカーの興隆を振り返ると、特定の分野に特化した経営戦略が成功の鍵だった。

 日立製作所はAI(人工知能)やITを基盤にした事業再構築を進め、「Lumada」プラットフォームを活用した新しいビジネスモデルで業績を伸ばした。ソニーグループはエンターテインメントとテクノロジーを結び付け、ゲームや音楽などの多様な収益源から複合的な価値を創造している。

 最近では、ビジネスモデルが対企業、と対消費者で簡単には割り切れない。テクノロジーが製品の価値向上に寄与し、特にAIやIoT(モノのインターネット)が競争力を高める要素として重要視されている。

 今後、業界で生き残る企業になるためには、グローバル展開を視野に入れたビジネス戦略が不可欠だ。

 若手社員には、専門性を高めつつ、ビジネスセンスを発揮して、部門間のつながりを広げる能力が求められる。AIを駆使して業務プロセスを効率化し、クリエイティブな業務に集中するスキルを身につけることも重要になる。

(早稲田大学大学院 経営管理研究科 長内厚教授への取材を基に構成)