氷河期、バブル…どの世代が損をした?5世代を比較! 主要100社の「20年間年収推移」#30Photo:Bloomberg/gettyimages

今回は、東京エレクトロン、ルネサスエレクトロニクスを取り上げる。両社の中で、年齢別に年収を比べた場合、団塊・バブル期・就職氷河期・ゆとり世代のうち、どの世代が得をしたか?特集『氷河期、バブル…どの世代が損をした?5世代を比較!主要100社の「20年間年収推移」』(全32回)の#30では、過去20年間を10年刻みにして、5世代それぞれの平均年収と主要100社内のランクの推移を独自に試算した。その結果、両社とも若手世代が優位となった。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)

直近の平均年収で見ると
東京エレクトロンがルネサスを圧倒

 台湾積体電路製造(TSMC)の日本進出を政府が支援するなど、半導体産業の振興は現在、国策となっている。当然、半導体関連企業は恩恵を受けている。今回は東京エレクトロン、ルネサスエレクトロニクスを取り上げて、両社の従業員の待遇を比較する。

 平均年収で見ると、東京エレクトロンが圧倒している格好だ。同社の1272.8万円に対し、ルネサスは889.2万円にとどまっている。

 ただ、これは直近の一時点の年収序列だ。現在注目されている世代間格差の観点に立つと、両社の状況はどうなっているのだろうか。

 両社の中でそれぞれ、年齢別に長期で年収を比べた場合、団塊・バブル期・就職氷河期・ゆとり世代のうち、どの世代が恵まれていたか?このことを探るため、ダイヤモンド編集部は20年間を10年刻みにして、5世代の年収と主要100社内のランクの推移を独自に試算した。

 2000年代から現在までの、20代、30代、40代、50代といった現役世代から、60代と70代のOB世代までが対象である。「それぞれの世代はこの20年で給料を幾らもらっていたのか」「その会社の中ではどの世代が得をしたのか」「日本の主要企業100社の中で、年収で見たときに序列は高かったのか」が、残酷なまでに浮き上がる47項目のデータとなっている。

 試算の結果、両社とも若手世代が優位となった。また、専門家による3年後の平均年収の予想額も掲載した。次ページで確認しよう。