氷河期、バブル…どの世代が損をした?5世代を比較!主要100社の「20年間年収推移」#26Photo:NurPhoto/gettyimages

今回はブリヂストンと住友ゴム工業を取り上げる。両社で、年齢別に年収を比べた場合、団塊・バブル期・就職氷河期・ゆとり世代のうち、どの世代が得をしたか?特集『氷河期、バブル…どの世代が損をした?5世代を比較!主要100社の「20年間年収推移」』(全32回)の#26では、過去20年間を10年刻みにして、5世代それぞれの平均年収と主要100社内のランクの推移を独自に試算した。その結果、ブリヂストンは年配社員が優位となった。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)

住友ゴムより115万円高い
ブリヂストンの平均年収

 自動車向けタイヤ大手の住友ゴム工業が、1月に米グッドイヤーから欧州・北米・オセアニアの「ダンロップ」タイヤを販売する商標権を5.26億ドル(約830億円)で買収することを発表した。

 世界のタイヤ市場では、仏ミシュランとブリヂストンの2強体制となっている。シェアはミシュランが約15%、ブリヂストンが約14%で、住友ゴムは約4%にとどまっている。住友ゴムは海外でのブランド強化をてこに、2強との差を縮めたい考えだ。

 さて、今回の記事は、ブリヂストン、住友ゴムの社員の平均年収にフォーカスする。年収の序列は企業規模通りで、ブリヂストンの年収は748.3万円で、633.3万円の住友ゴムに大きな差をつけている。

 ただ、これは直近の一時点だ。現在注目されている世代間格差の観点に立ったら、両社の状況はどうなっているのだろうか。

 ブリヂストンと住友ゴムで、それぞれ年齢別に長期で年収を比べた場合、団塊・バブル期・就職氷河期・ゆとり世代のうち、どの世代が恵まれていたか?このことを探るため、ダイヤモンド編集部は20年間を10年刻みにして、5世代の年収と主要100社内のランクの推移を独自に試算した。

 2000年代から現在までの、20代、30代、40代、50代といった現役世代から、60代と70代のOB世代までが対象である。「それぞれの世代はこの20年で給料を幾らもらっていたのか」「その会社の中ではどの世代が得をしたのか」「日本の主要企業100社の中で、年収で見たときに序列は高かったのか」が、残酷なまでに浮き上がる47項目のデータとなっている。

 試算の結果、ブリヂストンは年配社員が優位となった。一方、住友ゴムは若手社員とOBが恵まれていた。専門家による3年後の平均年収の予想額も掲載した。次ページで確認しよう。