氷河期、バブル…どの世代が損をした?5世代を比較!主要100社の「20年間年収推移」#24日産自動車が経営不振に陥り、3月末で退任に追い込まれた内田誠社長兼CEO(左) Photo:Tomohiro Ohsumi/gettyimages

今回は自動車の主要4社を取り上げる。ホンダ、日産自動車、スズキ、トヨタ自動車の中で、年齢別に年収を比べた場合、団塊・バブル期・就職氷河期・ゆとり世代のうち、どの世代が得をしたか?特集『氷河期、バブル…どの世代が損をした?5世代を比較!主要100社の「20年間年収推移」』(全32回)の#24では、過去20年間を10年刻みにして、5世代それぞれの平均年収と主要100社内のランクの推移を独自に試算した。その結果、ホンダは年配社員、日産は若手が勝ち組となった。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)

経営危機にある日産社員の平均年収は
格上のホンダより40万円以上高かった

 日産自動車の経営陣の大半が3月末で入れ替わることになった。内田誠社長兼CEO(最高経営責任者)が退任し、メキシコ出身で46歳のイヴァン・エスピノーサ氏が後任となる。執行役5人のうち4人が辞めることになった。

 現在の経営危機を招いた経営陣は、あきれることに高額な報酬を受け取っていた(詳細は『【自動車49人】1億円以上稼ぐ取締役・実名年収ランキング!不振の日産からは6人も…トヨタ、ホンダ、スズキ、部品メーカーの役員はいくらもらってる?』参照)。

 今回の記事では渦中の日産に加え、ホンダ、スズキ、トヨタ自動車の社員の平均年収に焦点を絞る。日産社員の年収(877.1万円)は、さすがにトヨタ(899.9万円)には及ばなかったが、格上のホンダ(831.1万円)を凌駕している。ただ、これは直近の1時点だ。現在注目されている世代間格差の観点に立つと、スズキも加えた自動車主要4社はどうなっているのだろうか。

 各社の中でそれぞれ、年齢別に長期で年収を比べた場合、団塊・バブル期・就職氷河期・ゆとり世代のうち、どの世代が恵まれていたか?このことを探るため、ダイヤモンド編集部は20年間を10年刻みにして、5世代の年収と主要100社内のランクの推移を独自に試算した。

 2000年代から現在までの、20代、30代、40代、50代といった現役世代から、60代と70代のOB世代までが対象である。「それぞれの世代はこの20年で給料を幾らもらっていたのか」「その会社の中ではどの世代が得をしたのか」「日本の主要企業100社の中で、年収で見たときに序列は高かったのか」が、残酷なまでに浮き上がる47項目のデータとなっている。

 試算の結果、ホンダは年配の社員が優位で、日産は若手が勝ち組となった。専門家による3年後の平均年収の予想額も掲載した。次ページで確認しよう。