コンサルが7社に増加
高年収企業がランクイン

 24年のランキングトップ5は、1位東大、2位アクセンチュア、3位ソニーグループ、4位野村総合研究所、5位はEYストラテジー・アンド・コンサルティングと東大医学部附属病院が同順位だった。

 ソニーグループ、楽天グループ、NTTデータグループ、中外製薬は23年もトップ10にランクインしていた。

 かつては「東大卒=官僚」というイメージ通り、官公庁への就職が多かった。しかし、23年は外務省が13位、24年は国土交通省が17位にランクインしたのみ。官僚の人気は年々低下している。

 一方、コンサルティング業界への就職は増加傾向にある。23年は5社がランクインし、24年はアクセンチュア、野村総合研究所、EYストラテジー・アンド・コンサルティング、アビームコンサルティング、PwCコンサルティング、ボストン コンサルティング グループ、マッキンゼー・アンド・カンパニー・インコーポレイテッド・ジャパンの7社が名を連ねた。

 IT業界とコンサルティング業界は、業界の垣根を越えて同質化が進んでおり、大きな変革が起こっている。大手・ベンチャーを問わず各ファームが優秀な人材の獲得に積極的であり、実力が評価され昇格を重ねれば、数千万円規模の高額年収を得ることも可能な業界である。こうしたチャレンジングな環境が、最近の東大生の志向と合致しているのだろう。

 また、23年はランキング外だったみずほフィナンシャルグループが10位、キーエンスが12位、理化学研究所が13位に浮上した。

 メガバンクの一角を担うみずほフィナンシャルグループや、自然科学の総合研究所である理化学研究所は、かねて東大と産学連携を多様な形で進めてきた歴史がある。

 産業用電気機器メーカーのキーエンスは、高年収企業として常に上位に入り、一獲千金を狙えるという点でコンサルティングファームと共通する面がある。

*この記事は、株式会社大学通信の提供データを基に作成しています。

【ランキング表の見方】
2024年春の大学別の主な就職先。上位20位以内の企業・団体を掲載。就職先名称は原則としてアンケート調査時点の各大学の回答による。大学により、一部の学部・研究科を含まない場合がある。東京大学は「東京大学新聞」より集計、大学院修了者を含む(調査/大学通信)