【YouTube総再生回数60億突破】知る人ぞ知る凄腕クリエイターが初めて明かす「圧倒的な企画力」のすべて。企画・マーケティング・クリエイター・営業職 必読のトップYouTube作家&マーケッター、初の著書『YouTube作家がこっそり教える 「ウケる企画」のつくり方』(ダイヤモンド社)は、企画に悩む、すべての人に向けてノウハウを初公開している。クリエイティブな仕事の全体像を俯瞰しつつ「見えない条件文」「企画発想技12選」「構成は木」「データとの向き合い方」など、わかりやすく解説。とっつきやすい「お題」も出題され、実演しながら学べる構成にもなっており、学びになるコンテンツが満載だ。現在、約30チャンネルへ企画提供をしており、有名企業のコンサルティングやアドバイザーなどを行っている著者が、そのノウハウを「PDCA(計画・実行・評価・改善)式にわかりやすく解説した本書から、一部を抜粋・編集したものをお送りする。
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目の前の欲望を考える
「企画の構成については、盛り込もうと思えばたくさん盛り込めるから、どこまで考えるべきか、何を取捨選択すればいいのかわからない」
こんなふうに感じた人もいるだろう。たしかに展開や流れなどは、考えようと思えば無数に広がってしまう。
そんなときは、1度シンプルに「目の前の欲望」を考えてみるのがオススメだ。
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クリックした瞬間に
満たされるべき「目の前の欲望」
想像してみてほしい。あなたがネットサーフィンをしていて、「中国の繁華街で見つけたすごすぎる料理人の技」というタイトルの動画を見つけたとしよう。
そして、その動画をクリックしたとき、最初に見たい情報は何か(つまり「目の前の欲望」は何か)。
当たり前だが、「すごすぎる料理人の技」が見たいはずだ。そう考えると、この動画にはオープニング映像も字幕もいらない。最初から「すごすぎる料理人の技」を見せるのが、目の前の欲望を充足させるのには最適なのだ。
飽きさせない工夫をする
これはわかりやすい例だったが、とにかく「飽きさせない」で「目の前の欲望」を満たすことが大切だ。
目の前の人が「なんか長いな」「飽きてきたな」「見づらいな」とコンテンツから離れる前に、次の一手を打たなくてはならない。
実は、同じ場面やBGMが20秒以上続くと、飽きられて離脱されやすいというデータもある。
「見たい情報」は視聴者によって変わる
しかし、直接的に、最初に、すべてを見せればいいというわけではない。
たとえば、演者の「人柄」が好きなファンに向けたコンテンツづくりをするのであれば、最初に特徴的な発言を持ってくるのもいい。逆に、そのチャンネルの「企画」が好きなファンに対してであれば、企画の説明やハイライトなどを最初に持ってくるほうがいい。
「このコンテンツを見たとき、人はどんな反応をするだろうか」「次は何を見たいと思うだろうか」と想像することができれば、構成に盛り込むべき要素が見えやすくなるはずだ。
“永遠の初心者”という感覚を忘れずに
企画や構成を考えていると、その分野の知識がだんだん深まっていく。そこに陥りやすい落とし穴がある。
それは「自分がわかっていることは、ほかの人もわかっているだろう」という思い込みだ。
専門家の“当たり前”は、一般人の“知りたい”
たとえば、生物学の教授のチャンネルをつくるとしよう。もしかしたらその教授にとって、
「このハチに刺されると、どれぐらい痛くて、どれぐらい腫れあがって、治るまで何日かかる」
というのは、常識中の常識であり、あえて動画にするのは、恥ずかしいくらいの話かもしれない。
しかし、そのハチに詳しくないけれど、生き物に興味のある人にとっては、それこそが知りたい、面白いと思うことだったりする。
そう、人は特定の分野に詳しくなればなるほど、アカデミックで頭でっかちになり、門外漢の一般人をおいてけぼりにしがちなのだ。
“永遠の初心者”の視点を持つ
そうならないようにするには、「自分がわかっていることは、ほかの人もわかっているだろう」と思っていないか? と省みること。
もっとシンプルに言うと、“永遠の初心者”“永遠の新入り”の感覚を持っておくべきなのだ。
何も知らない人や興味がなかった人でも楽しめるか? この視点は、心の片隅に、常に持っておきたい。
※本稿は、『YouTube作家がこっそり教える 「ウケる企画」のつくり方』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。