
不祥事や農林中央金庫の巨額損失など暗いニュースが多いJAグループの中にも、農家から支持されている農協は存在する。生き残る農協はどこなのか。ダイヤモンド編集部は、農家1400人が決める「JA支持率ランキング」を作成した。特集『儲かる農業2025 日本の夜明け』の#4では、農家からの評価と財務データから、組合員を結集させる力がある農協を選定した。(ダイヤモンド編集部副編集長 千本木啓文)
長野県の名門JAが多数上位に
JAいしのまき、木更津市は低迷
農協が生き残るためには、組合員である農家からの支持と、財務の健全性が不可欠だ。
ダイヤモンド編集部が毎年作成しているJA支持率ランキングは、担い手農家アンケートに回答した農家1361人(下図参照)による農協への「支持度」と、財務データに基づく「経営健全度」という二つの物差しで総合的に農協を格付けしたものだ。
経営健全度は、減益が見込まれる共済(保険)事業などに依存せず、農協の本業である農業関連事業でしっかり稼いでいるかを重視して得点を算出した。
今回のランキングでは、農協ごとの支持率や、農家を結集する力に大きな格差があることが浮き彫りになった。
次ページでは、全国114農協を対象としたJA支持率ランキングと、上位農協が農家から高評価を得ている理由を解明。さらに、支持率が低迷している農協の要因を分析するとともに、農協が復活するための処方箋を提示する。