
令和のコメ騒動の鎮静化や、コメ政策の抜本改革など、農水省が担うべき重要な役割が増えている。だが、次期事務次官の候補者は小粒感が否めない。特集『儲かる農業2025 日本の夜明け』の#5では、事務方トップの椅子を争う出世レースの行方をずばり予想するとともに、次の次官が改革派リーダーに“大化け”する可能性を明らかにする。(ダイヤモンド編集部副編集長 千本木啓文)
局長以上の幹部らに、江藤農相が…
「全員ビズリーチに行ってこい!」と言い放つ異常事態
農水省はいま10年に1度あるか、ないかの「大仕事」をやるべき、繁忙期を迎えている。
コメ不足は、「平成のコメ騒動」といわれた1993年の不作や、東日本大震災以来だ。そして、今夏の参院選挙後には、コメ政策の抜本改革も控えている。食料安全保障に関わるため、消費者にとっても重大な政策テーマだ。
ところが、である。そのかじ取りを担う、農水省幹部がぱっとしない。改革マインドが旺盛な局長級以上の職員が少なく、自民党幹部からも不信を買っている始末なのだ。
次ページでは、農水省の次期次官を大胆に予想する。いまだに令和のコメ騒動を鎮圧できていない事態が、出世レースに波乱を呼ぶ展開となるのか。詰め腹を切らされる幹部職員は誰か――。また、令和のコメ騒動における農水省の失敗の本質にも迫る。