燃費が良すぎると「ガソリンを入れる」ことを忘れる?

 クルマが好きな人、知識がある人からすると信じられないかもしれませんが、クルマに興味関心がない人だとたまに信じられないようなミスをすることがあります。有名な話では、セルフのガソリンスタンドで軽自動車に軽油を入れてしまうというのがあります。軽油の「軽」と軽自動車の「軽」が結びついて、「軽油=軽自動車用の燃料」と勘違いしてしまうのでしょう。

 2009年5月に3代目プリウスが発売されて燃費のいいハイブリッド車が一気に普及した際は、ガス欠になるプリウスが結構いたという話を聞きました。あまりにも燃費が良すぎて、「ガソリンを入れる」ことを忘れてしまったのですね。燃料が減れば燃料警告灯が点灯しますが、それも目に入っていない。こういうこともあるのです。

PHEVの給油リッドが、ボタンを押してもすぐに開かない理由

 アウトランダーPHEVに給油をする際は、インパネ右下にある給油マークがついたボタンを押して給油リッドをオープンします。しかしこのボタンを押してもすぐにリッドが開かないときがあります(長い時は数十秒間開かない)。「故障かな?」と思うかもしれませんが、これは正常な動作。

給油ボタンは運転席右側にボタンが並んでいる中にある給油ボタンは運転席右側にボタンが並んでいる中にある(広報写真)

 前述したようにガソリンは燃料タンク内でも揮発します。普通のクルマは揮発した燃料を走行時にエンジンで処理しますが、PHEVはエンジンを作動させないで走る時間が長いため、密閉式燃料タンクを採用してタンク内を高圧にして揮発した燃料が外に放出されるのを防いでいます。

 圧力が高いまま給油口を開けてしまうと燃料が外に吹き出してしまうため、安全なレベルまでタンク内の圧力を下げてから給油口が開く仕組みになっているのです。

 これはアウトランダーPHEV以外のPHEVでも同じなので、これからPHEVに乗ろうと考えている人は給油時に混乱しないよう、覚えておいてください。