それでも買う!狂乱の市場に克つ! マンション 最強の売買&管理術  #16Image:DALL-E3

新築供給が激減する中、マンション購入の主戦場になりつつある中古市場。優良中古物件に関しては、新築以上の値上がりを続けるものもある。特集『それでも買う!狂乱の市場に克つ! マンション 最強の売買&管理術』(全33回)の#16では、ワンノブアカインドの協力により、兵庫・京都・奈良・滋賀の近畿4府県で販売坪単価が最も上がった100マンションのランキングを作成した。(ダイヤモンド編集部 鈴木洋子)

タワマン規制条例で有名な神戸市のマンションが
近畿圏値上がりランキング上位に多数!

 一番高いのは新築マンション、予算に余裕がなければ中古を買いましょう――。こんな一昔前の定型文が、全く通用しない時代がやって来ている。

 新築マンションの供給減により、マンションの売買市場の主役になっているのが中古マンションだ。さらに、中古でありながらも5年間で信じ難い価格高騰を遂げている物件も、好立地エリアでは多い。

 かつては新築と同様の相場で取引される中古マンションは築後5年以内などの築浅に限るといわれていたものだ。これも大きく変わった。物件次第では、20年近い築年数のマンションでも、すさまじい坪単価と値上がり率を記録しているのだ。

 中古マンションの値上がり動向は、マンションの売買相場を読むのに欠かせない情報となりつつある。今回ダイヤモンド編集部では、マンション情報サイト「マンションレビュー」を運営するワンノブアカインドの協力により、新型コロナウイルス感染拡大前の2019年と直近の24年の両年において、実際に一定の取引があったマンションの平均坪単価を比較。騰落率が大きい順にランキングを作成した。

 対象としたマンションは、同期間で相場が1%以上上昇したエリアに立地する、総戸数200戸以上、05年1月以降竣工の物件とした。明らかに投資用と分かるマンションは除外して算定している。

 さらに、中古マンションの資産価値において重要となる、管理状態に関する情報も付加した。マンション管理業協会の「マンション管理適正評価制度」(内容の詳細については本特集#7で解説)を取得している物件に関しては、ランキング項目末尾に格付けの星の数を記載している。

 今回は、大阪のベッドタウンでもある京都府・兵庫県・奈良県・滋賀県を取り上げる。タワーマンション開発規制条例で知られる神戸市の物件複数を筆頭に、兵庫県の物件がトップ10の多くを占める結果となっている。早速次ページで詳細に見ていこう。