飛行機が飛ぶとき、パイロットと管制官は何を話している?
パイロットと管制官が何やら会話を始めた。
空自U-125A:NAHA GROUND ASCOT スポット〇 REQ TAXI TO 〇 AFTER AIRBORNE 〇(経由地点)〇FT
那覇グランド:ASCOT TAXI TO 〇 〇(経由地点) 〇F
U-125A:TAXI TO 〇 ASCOT
会話は英語で行われている。那覇グラウンドとは那覇空港の“地上走行”を管制する管制機関である。U-125Aは「NAHA GROUND」と呼びかけているが、厳密には那覇空港の場合はTOWERがGROUNDの管制をしている部分もあるそうだ。
空港の管制には以下の4種類がある。ただ離着陸の順番を割り振っているだけではないのだ。いま会話をしているのは、陸上での指示を出すグラウンドコントロール。ちなみにASCOTとは、いま我々が乗っているU-125Aのコールサインである。
U-125Aが無線で「那覇グラウンド ASCOT スポット○」と短く話した中には、「那覇空港の地上管制塔へ。こちら航空自衛隊のASCOT。現在スポット○で待機中。飛行を行いますので地上滑走許可をお願いします」という意味が含まれている。
離陸するまで時間がかかる理由は……
許可が下りて、駐機場から誘導路に入る。滑走路の前には複数の民間機が並んでいる。列の最後尾に並ぶ。民間の旅客機が連続して何機も離陸し、着陸してくる。我々が乗るU-125Aは、現在通常の訓練中でスクランブル飛行ではないので、空自機といえど特別な優先権があるわけではない。離陸順番待ちの列に並び、じっと待たなければいけない。実にもどかしい。
