ヘリコプターがホバリングして訓練ポイントへ近づく

U-125A:「ASCOT、訓練空域内進入。目標地点接近中。海面に蛍光着色確認、周囲に漂流物。想定要救助者視認。
UH-60J:HERO。ASCOTを目視。訓練ポイントに向けて降下開始。ホバリング進入までETA2分。

 HEROは一緒に行動する救難ヘリコプターUH-60Jのコールサインである。自衛隊機同士の会話は日本語で行われる。ETAとはEstimated Time of Arrivalの頭文字を取ったもので、「ホバリングまであと2分」と言っているのだ。

U-125A:了解。HERO。着色範囲は約20メートル四方。漂流者は着色中央から北側へ約10メートル。
UH-60J:目標位置捕捉。ホバリングに移行。
U-125A:上空より監視中。風向東北東、風速7ノット。波高0.5メートル、救助条件良好。
UH-60J:救難員降下開始。降下完了。

 救難隊員がワイヤーでヘリから降りてくる。「救助条件良好」と言ってはいるが、ヘリが巻き起こす風と波がすごい。海面が真っ白に泡立っている。

UH60J(ヘリコプター)がホバリングしながら救出ポイントに接近するUH-60J(ヘリコプター)がホバリングしながら救出ポイントに接近する Photo:Diamond