いくら短期的に資産を増やしたいと思っても、リスク許容度が低い人は、リスク資産比率が高い状態には耐えられません。1つの目安として、アメリカ人の平均であるリスク資産比率50%程度を目標として、じわじわと投資する金額を増やしていき、自分がどの程度までの投資資産の増減であれば耐えられるか確認しながら、健やかに投資を継続していくのがお勧めです。
株価が暴落しても
動じてはいけない!
2008年のリーマン・ショックや2020年のコロナ・ショック、そして記憶に新しいところで言うと、日経平均株価が過去最大の下落幅となった2024年8月の日本版ブラックマンデーなど、投資資産が急激に減少することはあります。ただ、このような大きな変動があっても心を動かす必要はありません。というか、心を動かしてはいけません!
なぜなら、「投資をしていて不安……」「こんなに損をしていて大丈夫なの!?」と思うと、毎月の投資を取りやめてしまったり、はたまた、投資した資産をすべて売却してしまう行動に繋がるからです。一度怖くて売却してしまったら、その後株価がいくら回復しても投資をする気になれず、せっかく身に付けた投資の習慣が絶たれてしまいます。
では、こういった資産価値の暴落に対して心を落ち着かせるにはどうしたらいいでしょうか。
私の対処法は大きく3つです。まず、自分が投資をしている目的は10年、20年単位で長期的に資産形成をすることだと改めて心の中で唱えることです。1日2日は当然のこと、数カ月~1年間資産価値が低迷しても、短期的な話です。悩む方がおかしい!
続いて、これまでの長期投資で実現した含み益(利益の積み増し分)をまじまじと眺めます。例えば、日本版ブラックマンデーの直後に1000万円単位の資産価値の減少があっても、私の資産の含み益は1000万円単位で残っていました。暴落時でも残っている含み益は、私が過去に忍耐強く投資を継続してきた勲章のようなもので、眺めていると冷静さを取り戻せます。
株価が大暴落したら
「紅茶とケーキ」!?
最後のとっておきの方法が、テレビやインターネットを一旦遮断して近所のケーキ屋さんに走り、美味しいケーキを買ってきて、お気に入りの銘柄の紅茶と一緒にティータイムを楽しむことです。素敵な時間を過ごしたら、後はゆっくり休んで、その後しばらく世間の情報が入らない日々を過ごすようにします。
「お金がリアルに減っている時に何をのんきな!」と思うかもしれませんが、これが本当に効くんです。ケーキの糖分は疲れた脳を癒してくれますし、紅茶の香りはリラックスさせてくれます。