政府主導で展開される「新NISA」のスタートによって間口がさらに広がり、資産形成の手段として定着しつつある“投資”。その一方で投資に対して危険なギャンブルという認識を持つ人も根強く存在する。リスクがまったくないとは言い切れないが、ファイナンシャルアドバイザーの長谷川伸一氏によれば、投資の正しいルールを学んで実践すれば、大きな損失は出しにくくなるという。※本稿は、長谷川伸一『お金の動きに強くなる投資の入口』(総合法令出版)の一部を抜粋・編集したものです。
損失を回避するために学ぶ
株式投資の「正しいルール」
「やっぱり、株は怖い」
「投資はギャンブルだ」
という人の気持ちは、私にも理解できます。
なぜなら「貯金」こそ、最も安全な資産形成方法だと教えられてきた人がほとんどだからです。
素直な人は、教えられたことをそのまま言葉通りに信じますし、子どもの頃からつくられてきた価値観は、そんなに簡単に変えられるものではありません。
そして、投資で大きな損失を出している人も大勢見かけます。
購入した株が急に下がってしまった場合、大きな損失をこうむってしまいます。
多くの人は、ここで底なし沼に引きずり込まれるような恐怖と不安に駆り立てられ、株が暴落した時期に慌てて換金し損失確定してしまうのです。
つまり、高値で買った株を捨て値で処分します。これを繰り返しているとあなたの資金は底をついてしまうでしょう。
ただ、投資には「正しいルール」が存在します。
「これを守ってさえいれば、大きな損失を出すことは少なくなり、着実にお金を増やしていける」ものです。
大きな損失を出してしまう人は、ほとんどの場合、「魔が差した」「強気になってしまった」といった、ルールを無視した行動をする場合がほとんどです。
ですから、冷静になり、急騰した銘柄に飛びつくことをやめなければなりません。
株は当たり前ですが上がり続けることはありません。
毎年、株は何回か急落する場面があります。多くの場合、上昇した反動の調整なので、大きく下落することはありませんが、時々予期せぬニュースが流れたりします。
学ぶことで投資の恐怖を克服
急落時こそ買いの大チャンス
たとえば2023年に米国の地銀シリコンバレーバンクの破綻が起きました。その噂が流れてから米国株が下落し、日本の株価も同時に急落しました。他にも、コロナ暴落も記憶に新しいと思います。
そういうときは、怖がらずに「買い」のタイミングを見計らった方が良いです。
一流のお金を増やす投資家は、急落を安く買えるチャンスと見て、喜んで買う人もいるくらいです。数年待てば結果的に大きく上昇していることを経験から確信しているからです。