情報を分析して
“ポイント”をつかむ
(3)の作業を言い換えれば「情報整理・構造分析」で、脳内関所の作業の中で一番中心的な作業です。入ってくる情報に対し、ムダをカットしたり、同じ種類をまとめたり、情報の対応関係を発見したり、意味を失わない範囲で情報の構造を単純化します。
この作業は、宝石の原石採取で、掘り出した泥や砂利の中から原石を選び出す作業に似ています。原石の中に泥や砂利が混じっていると、つまり情報の整理・分析が不十分だと「誤解」を生じます。
私たちの実感で言えば、人の話を聞いているとき「一体、この人、何が言いたいんだろう?」の気持ちがこの(3)の「情報整理・構造分析」作業に該当するでしょう。この作業がある程度進んで初めて、「つまり、言いたいことは○○ってことか」となるわけです。
論理性審査を突破するには
情報の「説得力」が大事
作業の(4)は「論理性審査」です。説明の意味が分かりかけてきた時点で、その意味する内容が論理的かどうかを審査することです。
つまり「理にかなっているかどうか」がチェックされ、不合理と判定されれば、その情報は拒絶され、脳内整理棚に進むことは許されません。「腑に落ちない話」「非論理的な話」「納得できない話」として拒絶されてしまいます。
この論理性審査機能の強い「論理的な人」は、人の説明の論理性審査に厳しいだけではなく、自分の情報発信にも同じ厳しい事前審査を行います。そのため、論理的な人が話す内容は、すでに論理性の事前審査をされたものとなります。それだけ聞き手の脳内関所での論理性審査で、合格と判定される可能性が高くなります。
つまり論理的な人の説明は、聞き手の脳内関所での論理性審査を通過する可能性が高く「説得力がある」ということになるのです。
「意味確定」して初めて
「分かった!」となる
最後の(5)の作業は「意味確定」です。つまり脳内関所が、処理している情報を最終的にどの脳内整理棚の中のどの区画に格納するかを決定したことを意味します。