なぜなら、美しい収納は使いやすい収納ではないからです!!

 見た目を最優先にしてしまうことで、様々な動作負担が生じてしまって、結果、片づけが苦手な方には使いこなせない収納になってしまうんですよね。

 例えば、収納を頑張ろうと意気込んだら、棚の高さや幅にぴったり合う箱を並べたくなりませんか?同じ種類の箱が無駄なく並んでいる姿は圧巻で、それだけでテンション上がりますよね。

 でも、そこに落とし穴があります。

 例えば、棚の高さぴったりの箱を並べてしまうことで、引き出さないといけないという動作負担が生じます。もし、棚の高さに対して中途半端な箱だったら、ぽいっと隙間から放り込むこともできるかもしれません。

 実はこの動作の違いは収納する上ではかなり大きな違いなんです。同じ箱が並んでいて、中身が見えないと、どこに収納するのかわかりにくくなったりもします。

見た目を優先すると
使い勝手は二の次に

 また、物の1つ1つによって、使いやすい収納の仕方が違ったりもするので、最初に箱を並べてしまうことで、ある物にとってはよくても、別の物にとってはすごく使いにくい収納になってしまうんですよね。

 こんな風に、見た目を最優先にしたら、使い勝手は二の次になるので、美しいけれど使いにくい収納ができるのは、当然のことなのです。

 また、書類の収納に悩まれている方から、「ちゃんとファイリングしなきゃと思っているのに、つい溜まってしまって」なんてお声をよく聞くのですが、書類をポケットファイルなどに入れて分けて収納することは、かなり脳への負担がかかります。

 こういった「動作」「迷い」「決断」がかなりの負担になって、私たちの高機能な脳は「しんどい!やりたくない!」と拒みます。

 なので、せっかくきれいな箱をたくさん買って、高いファイルも買ったのに、結局使えたのは最初のうちだけで、あとは、中身は空っぽのまま、全部部屋に溢れているという状態になってしまうんです。

 きれいで完璧な収納や、きっちり、ちゃんと分けるものだという「完璧主義」を緩め、見た目を最優先するんじゃなく、自分に合った、自分に優しい収納を作っていくことが部屋をきれいに保つためにはとても大切なんです。

欲張りすぎず
戻しやすさ優先で考えよう

 そう聞くと、「えー!憧れのミニマリストさんや、収納コンサルタントさんはきれいな収納を上手に使いこなしているのに!」と言いたくなるかもしれません。