すると、発言に影響力を持つユーザー(ゲーム実況者やインフルエンサーなど)があまりネガティブな言葉を口にしなかったのに対して、個人ユーザーはかなり素直で「ピクミンかと思ったらゴリラが暴れてた」「(期待していたのは)ドンキーじゃない」「本当にちゃんと面白いの…?」など、訝しんでいる人が多く見られたのだった。
長くなったが、というのがこの「バナンザ」にまつわる背景である。国内では話題を席巻しているSwitch2だが、「バナンザ」自体は歓迎されているムードとはいいがたかったのであった。
なぜ北米ではトップクラスの人気?
しかし任天堂キャラの中でドンキーコングの人気は日本国内では中堅どころだが、北米ではトップクラスだそうで、日本と大きく事情が異なる。
アメリカでは映画『キングコング』(1933年)は空前のヒットとなり、巨大なコングはアメリカ文化を象徴するキャラクターにもなった。日本でいうゴジラに近い感覚であろうか。そういう土壌があるので「コング」に対しての理解と愛着が日本より深い(かつてキングコング側がドンキーコングをパクリとして訴えた裁判もあった)。
加えて、当時最新鋭のグラフィックが話題になったドンキーコングの横スクロールアクションゲーム「Donkkey Kong Country」(国内版の名前は「スーパードンキーコング」)は、スーパーファミコンで世界で3番目に売れたソフトであり、北米での人気も高かった。
ちなみに任天堂の売り上げを地域別に見ると日本は第3位、全体の23.6%で、トップが米大陸の44.2%、ついで欧州が24.5%となっている。
だから全世界に視野を広げて観ずれば、このSwitch2にとって大事なタイミングで発売されるドンキーコング「バナンザ」は、力不足ではなく適任とも言える。現に4月2日のニンダイを視聴する海外ユーザーのリアクション動画ではドンキーコングの発表があった際に結構盛り上がっていた。ドンキーコングは相当戦えるコンテンツなのである。
さて「バナンザ」をプレイしたレビューである。