孫が老後に不安を抱かず
人生を歩むための手助け
孫が自分の新NISA口座に350万円を移したら、再び投資信託を購入します。年間購入限度額360万円に収まるので、成長投資枠は240万円一括購入も可能ですし、毎月30万円ずつ何回かに分けて購入してもよいでしょう。
私は一括投資派ですが、最終的には孫が決めればよいことです。なにせ自分のお金ですから。ハードルは少し高くても、18歳までにその程度の金融リテラシーは身につけてほしいという願いも込めています。
350万円で何を買うかですが、18年間買ってきたのと同じ投資信託を買うか別の商品にするかは、そのときの世界情勢や金融商品の状況しだいです。これも孫が判断すればいいことです。ただ、もし私が生きていて、なおかつ冷静な判断ができる状態であればアドバイスくらいはするかもしれません。
さて、新NISA口座で購入した350万円分の投資信託が年率6%で値上がりすると、孫が70歳の時点で資産額は約7200万円になる計算です。そのときの物価しだいではありますが、おそらく老後資金に困ることもないでしょう。
誤解を招かぬよう念のため説明しておきますが、孫が新NISA口座にその後1円も追加投資をしなくても、350万円が年率6%で増えると52年後には約7200万円になる、という意味です。
つまり、私が孫名義の口座に振り込んだ計216万円の元本が7200万円になるわけです。しかも途中33万円の税金を納めています。

年間12万円なら通常は贈与税の対象外ですが、もし税務署に「当初から216万円を贈与する計画だった」と判断された場合は贈与税の対象になる可能性があります。心配な方は税務署にご相談ください。
もちろん毎月の投資額を多くしてもよいですが、年間110万円を超えると贈与税がかかります。
この試算が意味するのは、70年間という超長期投資の重要さ、威力といってもいいかもしれません。もちろん、孫が自分のお金で追加投資すれば、老後の資産はさらに多くなるでしょう。
なぜ私がこんなことを企んでいるかというと、孫が老後資金の不安を抱えずに生活できれば、仕事やプライベートがより充実した人生を歩んでくれるだろうということと、これは半分冗談ですが、孫が私のお墓参りに来てくれるはず!という下心もあります(笑)。