個別株を選ぶのは
容易ではない
個別株に投資する場合、リスク分散のために少なくとも5銘柄以上に投資するのが鉄則だと私は考えています。できれば10銘柄、20銘柄という具合にもっと多いほうがいいですが、最低でも5銘柄は必要だと思っています。
分散投資になり得る「最低5銘柄」を選ぶ観点としては、業種分散が基本になります。まず製造業と非製造業の両方に投資する。製造業でも半導体、自動車、化学など、原材料価格や為替の影響が異なる業種に分散するのがいいでしょう。
たとえば原油価格が上昇したときに保有銘柄のすべてが値下がりしたり、円高で全銘柄の株価が下落したりすると精神的にも苦しいと思います。そうならないために外需と内需に分散することも大事ですし、大型株と中小型株に分散する方法もあります。
こう考えると、できれば10銘柄や20銘柄以上に分散するのがいいでしょう。まとまった金額を投資することになり、初心者にはハードルが高いかもしれません。

また、日本株の個別銘柄だけでも4000銘柄くらいあります。その中から5銘柄なり10銘柄なりを選ぶのは大変な作業です。たとえばマネー雑誌などに掲載されている「有望銘柄」の中から選ぶとしても数十~100銘柄くらいから選ぶのは手間と知識が必要になります。
これに対して投資信託は自動的に分散投資できます。たとえば日経平均連動型インデックスファンドなら225銘柄に少しずつ投資しているわけですし、全世界株式の場合は世界中の3000銘柄程度に幅広く分散投資しています。
アクティブ型投資信託でも少なくとも20~30銘柄以上に分散投資していますし、少額から投資可能です。初心者でなくても投資信託を選ぶ理由はここにあります。