「ダイバーシティ」に気を取られている会社に
明日はない!

 日本企業は、世界に誇る「インクルージョン」パワー、すなわち「和力」を持っていたはずだ。その対象を同質なものから異質なものへと広げていく知恵が、求められているのである。 ラグビーのワールドカップでは、日本代表チーム「ブレイブ・ブロッサムズ」が、そのような異質なインクルージョンパワーを証明して見せた。会社レベルで見ても、特に世界でしのぎを削っている半導体業界では、ルネサスエレクトロニクスやアドバンテストなど、日本人財と海外人財が見事にワンチームとなって活躍しているケースが数多い。

 ダイバーシティに気を取られている会社に明日はない。そもそも会社としての求心力がなければ、優秀な人財に選ばれる資格がないからだ。「会社がなくなる日」を迎えないためには、異質なインクルージョンを身につける必要がある。それを筆者は「シン和力」と呼ぶ。そしてそれは、シン日本流の基本技となるはずだ。