ニュースな本写真はイメージです Photo:PIXTA

インタビュアーとして各界のトップランナーを取材してきた早川洋平氏は、会うことで人は少しずつ変わっていくと語る。初めて会う相手や憧れの人に会うときの臆する気持ちを乗り超え、想いを伝える。踏み出した一歩の先に待つ成長とは?※本稿は、早川洋平『会う力 シンプルにして最強の「アポ」の教科書』(新潮社)の一部を抜粋・編集したものです。

自分自身と向き合い
「会いたい人」に会う意味

 あなたがたった1人、どなたかに会おうと心に描き、実際に会うにいたるまでには、長きにわたり非常に多くのことに想いを馳せることが必要になってきます。

 その過程では、知らず知らずのうちに自分の価値観や経験から「こうすればお相手は喜ぶに違いない」と決めつけてしまったり、「これほどまでにあなたのことを思っているんです」とアピールしたくなったりするなど、自分のエゴやいたらない点と向き合わざるを得ないことも少なからずあるでしょう。

 こう書くと、会うことの重みを感じる方もいらっしゃるかもしれません。

 逆にいえば、最初の1人にお目にかかれた方は、人間として成長するためのハードルをひとつ越えたという証に他なりません。これまでにないほど、出会う方への感謝の念や、周囲への思いやりが自然と湧いてくるご自身に気付くはずです。

 その後もおひとりまたおひとりとお目にかかる日々を1年、3年、5年と続けたら…きっと大きな成長が待っているはずです。

 そうした意味で、運や人任せではなく主体的に誰かに会い続けることは、「人格を磨く旅」であると僕は思っています。