「辞めやすい業界」のはずが…
“定着しやすい”意外な企業群は?
前頁の表は、勤続5年以上の現職社員が「人材の長期育成」と「社員の士気」を評価する企業を調査したランキングだ。
1位にマッキンゼー・アンド・カンパニー日本支社、2位にマーケティング・PR支援を行うトレンダーズ、3位に三井不動産がランクインした。
業界別では、上位10社のうち半数にあたる5社をコンサルティング企業が占めている。
コンサルティング企業は、成長志向が高い人材が多く、さらなるステップアップを求めて比較的短期間で離職するイメージを持たれやすい。しかし、社員の質が売り上げや成果に直結する業界であるからこそ、人材育成に注力する傾向が見られた。また、官公庁からは唯一、特許庁がランクインしている。
以下のランクイン企業のクチコミからは、社員が挑戦したいキャリアや業務を実現するための制度とサポート姿勢が両立していることがうかがえる。
「自身がこの会社で何をしたいのかをよく問われ、やりたいことを主張し続ければ幅広く手厚く支援を受けることができる。日々のフィードバックから、キャリア形成の相談まで、問題解決が好きな優秀な上司の支援を受けられるのは非常に恵まれた環境だと思う」(コンサルタント、マッキンゼー・アンド・カンパニー日本支社)
「部署内のマネジャー同士が人材開発会議を行い、部下全員のキャリア、成長課題について議論を行っている。半期に一度異動希望を出す自己申告制度、社内兼業制度もあり、他の業務に対してチャレンジする機会がある」(営業、リクルートマネジメントソリューションズ)
「自身のキャリアを再考したときにチャレンジしたい部署があり異動するチャンスをもらうことができた。チャレンジしたい業務に手を挙げたり、希望を上司に伝え続けることで、現在の業務でパフォーマンスしていることを前提にだが、大体は機会を貰える場所である」(バックオフィス、ボストン・コンサルティング・グループ)
「会社全体でその人のキャリアを全力でサポートする企業体制になっており、様々な研修や公募等、全員が手を挙げることができる。組織外の部署の案内なども年に数回あるので、どこの部署に行ってみたいなどキャリアを考えやすい」(営業、サントリーホールディングス)
「学会聴講、大学への聴講、留学など、知識を深める機会は様々にある。審査部からの部署異動も容易であり、むしろ推奨されている。審査官とは全く異なる仕事であるばかりか、特許庁以外の官公庁で働くことや、民間企業、大学教授として従事することもあり、自身が望めば、キャリア形成は千差万別」(審査官、特許庁)