そりゃ辞めるわ…「3年以内に退職したZ世代」の退職理由ランキング…ワースト2位は「やりがい」、では1位は?「Z世代」の入社、退職の理由で一番多かったのは?(写真はイメージです) Photo:PIXTA

新入社員の3割が3年以内に退職する「3年3割」の傾向が、なぜ長く続いているのか。オープンワークはその謎を解くべく、新卒入社3年以内に退職したZ世代を対象に、入社・退職理由を調査し、ランキングにした。それを基に、企業選びのヒント、採用における効果的なアプローチを考察する。(ダイヤモンド・ライフ編集部)

新入社員の3人に1人が退職
なぜ退職代行サービスに駆け込む?

 今年の初め、会社に退職の意思を伝える「退職代行サービス」を利用する人が急増し、大きな話題となった。年末年始の長い休みを経て、会社に行くことへの抵抗感が高まったことが背景にあると考えられる。

 厚生労働省の調査によれば、新入社員の3割が3年以内に退職する「3年3割」の傾向は長く続いている。2021年入社の社員を対象とした最新の調査では、34.9%が3年以内に退職しており、これは前回調査より2.6ポイント上昇した数値であり、過去15年で最も高い割合となっている。

 企業の採用充足率は年々低下しており、若者の早期退職が企業に大きな打撃を与えている状況にある。

 社員・元社員によるクチコミサイト「OpenWork」を運営するオープンワークは、若者の早期退職理由を探るため、「Z世代」に焦点を当てた調査レポートを作成した。「Z世代」とは、1990年代半ば以降に生まれた世代を指し、一般的にデジタルネイティブで効率を重視する特徴を持つ。彼らは、経済低迷期や東日本大震災、そしてコロナ禍を経験したことで、堅実志向が強いとされている。

 この世代がどのように企業やキャリアを選択しているのかを明らかにするため、新卒入社後3年以内に退職したZ世代の元社員を対象に、入社理由と退職理由をランキングして分析。その結果をもとに、企業が採用活動で活用できるヒントや、効果的なアプローチ方法を考察する。

OpenWorkに投稿された、新卒3年以内に退職したZ世代の元社員による会社評価レポート2万4984件を集計した。今回のレポートでは、クレジット・プライシング・コーポレーションと共同開発した、クチコミ情報のAI分析・スコア化手法を活用している。「組織文化」「働きがい」「働きやすさ」といった項目ごとに、時系列での自社スコアの推移を確認できるだけでなく、東証プライム・スタンダード上場企業の平均スコアや競合企業スコアとの比較もできる。