コンサル大解剖Phoho by Koyo Yamamoto

世界最古の経営コンサルティング会社として知られるのが、大手戦略系ファームのアーサー・ディ・リトル(ADL)だ。長期連載『コンサル大解剖』の本稿では、イグナシオ・ガルシア・アルベス会長兼CEOと日本オフィスを統括する原田裕介マネージングパートナーの直撃インタビューをお届けする。戦略コンサルでは、マッキンゼー・アンド・カンパニーのリストラが報道されるなど、海外を中心に一部で減速感が見られるが、イグナシオ氏は、ADLは市場平均を超える高い成長を実現していることを強調。コンサルへのAI(人工知能)脅威論については、むしろ「非常に大きなチャンス」だと語った。また、原田氏はADLが採用したいと考える人材像を明かしたほか、日本市場において今後も「6年で3倍」の爆速成長を目指すと宣言した。(聞き手/ダイヤモンド編集部 山本 輝、山本興陽)

コンサル市場が減速も
ADLは約16%の成長

――米マッキンゼー・アンド・カンパニーが10%以上の従業員を削減したとする報道がされるなど、戦略コンサルを中心に業界の停滞感なども生じている中で、コンサル市場の展望についてどう考えていますか。

イグナシオ氏 コンサル市場は今世界的に減速状態にあります。一般論として、戦略コンサル市場はこれまで平均的にGDPの成長率の約2倍で成長してきました。GDPが3%成長すると、戦略コンサル市場は6%成長するといった形です。新型コロナウイルス禍の後は非常に高い成長率を記録していましたが、これはコロナ禍の際のゼロ成長を補う形だったもの。現在は通常モードに戻ったために、減速感が際立っている状況だと思います。

 とはいえ、われわれの昨年の成長率は16%と、非常に高い水準でした。これだけ成長している企業は珍しいでしょう。コロナ禍の後では約40%の成長率だったため、鈍化しているのは事実ですが、市場全体を大きく上回る水準です。

 さて、今後の市場の見通しですが、まず市場が販売面から言えば正常化しました。そうなると、続く課題の一つがAI(人工知能)の影響です。