ところが、役職が付く立場になった途端に、モチベーションの低い状態に変わってしまったという話もよく聞きます。
一般スタッフとして仕事ができるからといって、責任を伴う仕事、たとえば、数値管理や人材マネジメント、部下育成などの仕事ができるかといえば、すべての人がそうであるわけではありません。
任せられた仕事の内容によっては、肌に合わなかったり、やりがいを感じなかったりして、仕事に対する熱意が低下してしまう場合もあるのです。
仕事を任せる人を決めるには、部下のことをよく理解し、特性に合った業務を任せることが大切です。そうすることで、任せるほうも安心できますし、任せられた部下も、スムーズに仕事が進められます。
モチベーションを上げる
魔法のような一言とは?
新たな業務を任せると伝えて、心から嬉しい、待ってました!と言わんばかりに喜び、やる気を出すという部下は稀です。
多くは、指示・命令だから、仕方なく任せられた仕事に取り組むことになります。そんな気持ちで仕事をしても、成果が上がるはずがありません。
任せられた仕事に対して、部下がモチベーション高く取り組むようになるためには、どうすればよいのか?
キーワードは「期待」と「メリット」、そして「成長」です。
人は信頼できる人から期待されていると分かると、その期待に応えようと思い行動し、成果が出やすくなります。これは心理学で「ピグマリオン効果」と呼ばれています。
ギリシャ神話の中に登場する彫刻家ピグマリオンが、自分が創り出した女性像に恋をし、その像が人間になることを切望していました。それを知った女神アフロディーテが像に命を与え、本当の人間となって結ばれたというお話です。
強く願い期待すれば、思いは現実化するという主旨の伝説が、「ピグマリオン効果」の名称の由来と言われています。