降水量をチェックする習慣が
いざというとき命を助ける

 台風が接近し豪雨が予想される場合、テレビやラジオの気象ニュースで「明日は○○ミリメートルの雨が降るでしょう」といった雨量の予測を伝えてくれる。また「今日○時から○時までの間に、○○ミリメートルの雨が降りました」という観測結果を伝える。

 また、雨量による影響を知っておくことも大切だ。1時間あたりの雨量の違いで、どのような影響があるのか、客観的な目安を持っておきたい。

 たとえば、「土砂降り」と言われるのは、1時間あたり20~30ミリメートルの雨だ。小さな川が氾濫したり小規模のがけ崩れが発生する可能性もある。

 30~50ミリメートルでは「激しい雨」と言われ、道路が川のようになる可能性がある。もちろんがけ崩れも起こりやすく、住む地域によっては避難の準備が必要だ。都市部では下水管から水があふれるレベルである。

 50ミリメートルを超えると土石流が起こりやすく、警戒が必要となる。地域によっては避難の呼びかけが始まる。さらに80ミリメートルを超えると、大規模な川の氾濫が発生する危険性もあり、厳重な警戒が必要である。

 以上のように、目安を持っておくと、避難行動がとりやすい。

 災害が起こるのは、比較的短時間に多量の雨が降ったときである。多量の雨が何日も続けば、大規模災害の危険性がある。10ミリメートルを超える程度でも長時間続けば、土砂災害の危険がある。