わが子が伸びる中高一貫校&塾 2026年入試直前版#7Photo:PIXTA

大学入試の最難関学部である「国公立大学の医学部」の合格者が多い中高一貫校はどこか。高い学力が必要になるだけに合格者数の上位には名門中高一貫校が並ぶが、特徴は「首都圏以外」の中高一貫校の医学部志向の強さだ。上位10校の中で9校が首都圏以外の中高一貫校となったが、果たしてその顔触れは?特集『わが子が伸びる中高一貫校&塾 2026年入試直前版』の#7では国公立大学の医学部の合格者総数に加えて、全50大学の合格者数など詳細データも完全公開。中学入学時偏差値も付けたので学校選びの参考にしてほしい。(ダイヤモンド編集部 篭島裕亮)

東海圏、関西圏の名門校が上位に
国公立50大学の合格者数内訳も完全公開!

 大学受験における医学部人気が高止まりしている。医師は仕事にやりがいがあることに加えて、高年収が狙えて社会的地位も高いからだろう。

 特に国立大学の医学部は難易度が高い。私立大学の医学部と比較して学費が安いということもあり、中高一貫校の優秀層がその小さい枠を奪い合う構図が続いている。

 では、国公立大学の医学部の合格者が多い中高一貫校はどこなのか。

 近年は公立高校の復権が話題になることも多いが、それでも医学部においては中高一貫校が圧倒的に強い。例えば京都大学の合格者数のトップは公立の北野高校だが、最難関である医学部の合格者数の上位3校は灘、洛南、東大寺学園である。

 そこで今回は大学通信の協力を得て、「国公立大学の医学部」の合格者数が多い中高一貫校をランキング化した。国公立50大学を対象とし、大学ごとの合格者数の内訳も公開しているので、東京大学や京大の医学部に強い高校はどこかといった見方もできるようになっている。

 ランキングは現役と既卒者の合計で算出しており、進学者データではない。ただし、国立大学医学部の場合、重複カウントではなく進学前提のことが多い。「医学部合格力」を見るという意味では参考になりやすいはずだ。

 詳細は次ページで解説するが、ランキングの上位には首都圏以外の名門校が目立つ。これは企業の首都圏集中が進む中、医師という資格を保有していれば首都圏以外でも高収入が期待できるという理由からだろう。

 難関校がそろうが、日能研の偏差値55程度の学校も登場する。医学部受験に強い“お値打ち”の学校も見つかるはずだ。