わが子が伸びる中高一貫校&塾 2026年入試直前版#8Photo:PIXTA

慶應、慈恵、日本医科、順天堂など「私立大学の医学部」の合格者が多い中高一貫校はどこか。特集『わが子が伸びる中高一貫校&塾 2026年入試直前版』の#8では、私立大学医学部の合格者総数ランキングを公開する。全32大学の合格者数など詳細データや、中学入学時の偏差値も付けたので学校選びの参考にしてほしい。私立大学医学部は親世代と比較して難化しており、合格者数の上位には名門中高一貫校が並ぶ。果たしてその顔触れは?(ダイヤモンド編集部 篭島裕亮)

上位10校のうち4校が女子校
全32大学の合格者数内訳も公開!

 慶應義塾大学、東京慈恵会医科大学、日本医科大学など私立大学の医学部に多数の合格者を輩出している中高一貫校はどこか――。

 医学部は大学受験における最難関学部であるが、特に親世代と比較して難化しているのが「私立大学の医学部」だ。募集人員も少なく、相対的に難易度が低い私立大学の医学部でも、早慶レベル以上の学力が必要になっている。

 そこで今回は本特集#7『国公立大医学部の合格者数が多い「中高一貫校」ランキング【全151校】11位桜蔭、4位洛南、2位東大寺学園…全50大学の合格者の内訳も完全公開!』に続き、大学通信の協力を得て私立大学医学部の合格者数が多い中高一貫校をランキングした。

 ランキングは全国の私立大学32医学部(防衛医科大学校を含む)を対象とし、大学ごとの合格者数の内訳や卒業生に対する私立大学の医学部合格率も公開。慶應義塾大学や日本医科大学の医学部に強い高校はどこかといった見方もできるようになっている。

 今回のランキングは中高一貫校に限定しているが、もともと私立大学の医学部も中高一貫校が圧倒的に強い。非一貫校を含めたランキングでも50位までのうち、非一貫校は日比谷(東京)と岡崎(愛知)の2校だけである。

 医師は仕事にやりがいがあることに加えて、不透明な時代が続く中でも安定的に高収入が狙えて社会的地位が高い。その結果、中高一貫校の優秀層がその小さい枠を奪い合う構図が続いているのだ。

 男子校がベスト5を独占した国立大学医学部と比較すると、女子校が多くランクインしていることも私立大学医学部の特徴だ。詳しくは次ページで紹介するが、1位と2位は東京の女子校で、上位5校のうち3校が女子校となった。女子の専門職志向の強さに加えて、私立大学の医学部が首都圏に多いことも理由だろう。

 ランキング上位は難関校が中心だが、日能研の偏差値50程度の学校も登場する。中堅校狙いの家庭でも、医学部受験に強い“お値打ち”の学校が見つけられるはずだ。校風なども考慮に入れつつ、わが子に最適な学校選びの参考にしてほしい。