教育・受験 最前線#24Photo:PIXTA

私立大学の歯学部に比べると、国公立大学の歯学部は総じて入試難易度が高い。入学して6年間のうちに歯科医師国家試験に合格する「国試ストレート合格率」も私立歯学部より高い。ただし、国公立歯学部の国試ストレート合格率を大学別に見ると、入試難易度の並びと一致していない。連載『教育・受験 最前線』では、全国歯学部の実力と経営にランキングで切り込む「歯学部ランキング」を複数回にわたってお届けしてきた。第6回は全国国公立12歯学部について「国試ストレート合格率」ランキングを作成した。このランキング、実は旧帝国大学がトップスリーに入っていない。(ダイヤモンド編集部副編集長 臼井真粧美)

国公立「国試ストレート合格率」
トップスリーに旧帝大が不在

 私立大学の歯学部入学者は入学後6年間のうちに歯科医師国家試験合格までたどり着く者が半分にも満たない(『歯学部「国家試験ストレート合格率」ランキング【全国私立17歯学部】2位昭和医科、3位日本歯科、“意外”な4位と5位は?』参照)。対して、国公立大学の歯学部入学者は、およそ7割が6年間ストレートで国試に合格する。

 国公立歯学部は各大学ほぼ入学定員を満たし、定員割れが多い私立歯学部と比べて、総じて入試難易度が高い。学力が高い入学者が多いのだから、「国試ストレート合格率」が高くなるのは当然のことではある。

 ただし、国公立歯学部の国試ストレート合格率を大学別に見ると、入試難易度とはきれいに一致してはいない。学生の中には、医学部志望から転向して入学後の勉強に身が入らなかったり、やっぱり医学部を受験したいという者もいたりする。学力が高くてもモチベーションが低い学生を抱えながら、大学側は歯科医師を養成するわけだ。

 ダイヤモンド編集部では、国公立12歯学部を対象に、過去5年間のデータに基づいて国試ストレート合格率ランキングを作成した。次ページでは、このランキングを一挙公開する。このランキング、実は旧帝国大学がトップスリーに入っていない。