
高市早苗氏が総裁選に勝利し、このまま日本初の女性首相となるのでは、ということで中国メディアとSNSが異例の注目を見せている。「日本版女性トランプ」との警戒感がある一方で、「意外だ」「歓迎」という声も多いようだ。強硬派として知られる高市氏に、なぜ外国人が期待を寄せるのか?中国での反応と在日中国人の本音をまとめた。(日中福祉プランニング代表 王 青)
高市早苗新総裁誕生は中国でもトップニュースに
今月4日、自民党の総裁選が行われた。決選投票で、高市早苗前経済安全保障相が小泉進次郎農林水産相を破り、自民党の新総裁として選ばれた。日本初の女性首相が誕生することがほぼ確実となったのである。
このニュースを、日本での速報とほぼ同時刻に中国メディアも一斉に報じた。中国国営中央テレビや中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報などの官製メディアは、高市氏が「史上初の女性首相になる見込み」と伝えた。また、新華社通信などは高市氏について「日本の右翼政治家を代表する一人」と紹介した。
SNSの反応も速かった。中国版X「微博(ウェイボー)」や検索サイト大手「百度」などのSNSの注目ランキングはこのニュースで埋め尽くされ、軒並み1位のトップとなった。コメント欄への書き込みはみるみるうちに増えていき、ビリビリやウィーチャットなどの動画サイトにも高市氏を紹介したり論評したりする多数の動画がアップされ、大きな話題となった。関心の高さがうかがえる。