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関西の難関私立大学群である「関関同立」の現役実進学率が高い中高一貫校はどこか。大学合格実績は既卒生も含めた「延べ合格者数」が使われるのが一般的だが、この場合、既卒生や一部の優秀な生徒が合格者数を稼ぐケースもある。そこで本特集では大学通信の調査を基に、実際に重複なしで何パーセントの生徒が現役でどの大学群に進学したかが分かる「現役実進学率ランキング」を作成した。特集『わが子が伸びる中高一貫校&塾 2026年入試直前版』の#11では「関関同立」への現役実進学率ランキングを公開する。京都大学、大阪大学、神戸大学なども含む「関関同立以上」の現役実進学率や、各大学への現役実進学者数など詳細データも付けたので学校選びの参考にしてほしい。(ダイヤモンド編集部 篭島裕亮)
「重複なし&現役」の関関同立・現役実進学率
偏差値40台前半の学校も上位にランクイン
就職活動において、ほぼ全ての企業の「学歴フィルター」を突破できる学歴が関西の難関私立大学グループ「関関同立(関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学)」だ。学生から人気の総合商社を含め、関関同立以上の学歴であれば門前払いを食らうことはない。
関西の場合、高校、大学共に国公立志向が強いが、関関同立よりも難易度が高い国公立大学に合格することは簡単ではない。例えば、大阪の公立高校で関関同立よりも難易度が高い大学(「東京一科+それ以外の旧帝大+神戸大を含む難関国立大+早慶」)に現役で20%以上進学する高校は北野、茨木、天王寺だけである。大学入試の難易度という意味では、多くの受験生にとって関関同立は現実的なターゲットといえるだろう。
では、難関私大グループ「関関同立」に多くの生徒が現役で進学する中高一貫校はどこなのか。
関関同立の場合、中堅校でも多数の合格者を出している高校が少なくない。一見すると簡単なようだが、それだけで合格力を判断するのはNGだ。
多くのメディアで公表される大学合格実績は「延べ合格者数」が使われるのが一般的だからだ。「延べ合格者数」の場合、既卒生も含まれ、1人の受験生が複数大学や、同じ大学の複数学部に合格すると重複カウントする。
極端なケースでは、優秀な生徒が難関大の合格者数を稼ぐことで、対外的に「見栄え」が良くなっているケースもある。保護者としては、実際に何人の生徒が「現役」でどの大学に「進学」したかを確認すべきだろう。
そこで今回は大学通信の協力を得て、最新のデータに基づき、重複なし&現役で進学した生徒の割合を示す「中高一貫校【関関同立】現役実進学率ランキング151」を作成した。参考データとして「京都大学+大阪大学+神戸大学」や「関関同立以上」の現役実進学率も付けた。
詳しくは次ページで解説するが、ランキングの上位23位までは関関同立に「重複なし&現役」で20%以上が進学している。また、上位には面倒見の良さに定評がある中堅校が目立つ。中学入学時の学力が平均レベルでも、コツコツ努力を続けることで関関同立に到達できる可能性が高いといえるのだ。
ランキングには大学群だけでなく、どの大学に何人が進学したかについての詳細データも付けた。学校内で、どの「位置」にいれば「現役で合格」に届くのかが分かるので、わが子の本命校選びにはもちろん、併願校を探すのにも役立ててほしい。







