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大学受験で「理高文低」の時代が続いている。社会の変化により、理系人材が脚光を浴びているからだ。では、最難関である東京大学、京都大学の「理系学部」に強い中高一貫校はどこか。特集『わが子が伸びる中高一貫校&塾 2026年入試直前版』の#10では、「東大+京大」の理系学部の合格率に加えて、旧帝大の理系学部の合格者数内訳など詳細データも完全公開する。(ダイヤモンド編集部 篭島裕亮)
理系学部の合格者数内訳を公開
合格率上位9校は男子校が独占
「理高文低」の時代――。大学受験において理系学部の人気が高止まりしている。
背景にはAIの導入やデータ活用が進む中、理系人材が脚光を浴びていることがある。理系人材の待遇も改善しており、外資ITやコンサルティング企業に加えて、JTCと呼ばれる日本の伝統的メーカーでも年齢に関係なく理系人材を好待遇で迎える流れが出てきている。
文系採用が多かった総合商社、金融などにも理系人材が進出している。実際、三菱商事の2025年度の新卒採用では139人中31人が理系学部となっている。端的に言えば、理系人材は就職に強く、高年収も狙いやすいのだ。
では、大学入試の最難関である「東京大学と京都大学の理系学部」に多くの生徒が合格している中高一貫校はどこか。
今回は特別に大学通信の協力を得て、東大、京大の理系学部への合格率が高い中高一貫校をランキングした。併せて学部別の合格者数の内訳も公開する。また、その他の旧帝大と東京科学大学の理系学部を合わせた「旧帝大+東京科学大」理系合格率や、旧帝大の学部別の合格者数など詳細データも掲載する。
ランキングは中高一貫校に限定しているが、もともと難関国立大の理系学部は中高一貫校が強い。中高一貫校は数学を先取りしているため、理系学部の入試では優位性があるからだ。
合格率は現役と既卒者の合計で算出しており、進学者データではない。ただし、国立大学の場合、重複カウントではなく進学前提のことが多い。「理系合格力」を見るという意味で参考になるはずだ。
詳しくは次ページで解説するが、ランキングの上位9校は男子校が独占した。上位2校は「東大+京大」の合格者のうち、理系比率が70%を超えている。わが子に理系の道を与えたい家庭はぜひチェックしてほしい。







