
中学受験を決めた家庭がまず直面する難問が、塾選びだ。通塾なしで中学受験に臨んでも合格はおぼつかない。どの塾もウェブサイトや広告で有名難関校の合格実績を前面に押し出し、比較が難しい。そこで、特集『わが子がぐんぐん伸びる!中高一貫校&塾&小学校』の#8では、関西の主要17塾について直近2025年入試の合格実績を大分析。塾の真の「合格力」を明らかにする。(ダイヤモンド編集部 宮原啓彰)
>>『中学受験塾「合格力」ランキング【首都圏28塾・2026年入試版】6位早稲アカ、ベスト5は?合格校の平均偏差値が高い塾はどこか』
浜学園や日能研、馬渕教室、希学園など
関西の主要17塾の合格実績を大分析
これから中学受験塾を選ぶ際、関西ならば、各塾が打ち出す灘や東大寺学園、洛南など最難関校の合格者数につい目を奪われがちだ。
だが、これら最難関校の合格実績を前面に押し出していたとしても、実際には、その塾から平均してどの偏差値ランクの学校に合格しているかは、塾によって大きく異なる。また、その塾が子どもの今の学力や志望校に合っているかどうかは別問題。「難関校よりも中堅校への合格に強みがある」「特定の中学校に特化して強い」など、各塾それぞれに特徴があるからだ。
そこで、長年にわたり中学受験塾の情報を網羅的に収集し、分析している中学受験カウンセラー、石田達人氏の協力の下、関西の主要中学受験塾の直近2025年入試の合格者データを分析、各塾の生徒1人当たりの合格校の平均偏差値を算出することで、塾の「合格力」ランキングを作成した。
加えて、各塾の合格実績の長期的な推移や塾同士を横比較することで、その塾の勢いや生徒の主力の学力層、特定の学校への強さなど、さまざまな真の実力に迫るべく、関西の主要17塾がどの偏差値ランクの中高一貫校にどれだけの合格者を出しているかの割合を算出した「学校偏差値ランク別の合格者ウエート」「合格力と塾の規模の相関図」「過去10年間の塾別合格者総数の推移」と、塾選びにきっと役立つ計四つの図表を作成し、その分析を行った。
それでは早速、次ページから関西の主要塾の最新の真の実力に迫ってみよう。