青魚は、私たちの健康を守る強い味方です。週に数回でも良いので、食卓に取り入れる習慣をつけることで、血管を若々しく保ち、脳や心臓の健康を維持することにつながります。特に刺身で楽しむことで、DHAやEPAの持つ健康効果をしっかり受け取ることができます。食生活の中で青魚を上手に活用して、内側から健康的な体づくりを心がけましょう。

塩分を控えたくない人は
海藻を食べてカリウムをとろう!

 高血圧は、遺伝的な要因と生活環境の影響の両方から引き起こされます。年齢を重ねることで血管が徐々に硬くなり、弾力が失われると、血液の流れがスムーズでなくなって血圧が上昇しやすくなります。特に食生活は高血圧と深く関係しており、なかでも塩分のとりすぎが大きなリスクとなります。

 塩分を過剰に摂取すると、体内のナトリウム濃度が上がり、それを薄めようと水分が血液中に集まってきます。その結果、血液の量が増えて血管にかかる圧力が高まり、高血圧の原因になるのです。

 世界保健機関(WHO)では、1日の塩分摂取目標量を5g未満としています。一方で、日本人の食事摂取基準(2025年版)では、男性は7.5g未満、女性は6.5g未満と設定されています。これは日本の伝統的な食文化、特にしょうゆやみそを多く使う和食の影響によるもので、日本人の塩分摂取量がやや多めであることを示しています。そのため、薄味の料理に物足りなさを感じてしまう人が多いようです。

 そんなときに注目したいのが、体内の余分なナトリウム(塩分)を外に排出してくれる働きを持つ「カリウム」です。カリウムは、野菜、果物、豆類、イモ類、海藻などに多く含まれており、血圧のコントロールに役立つ重要なミネラルです。

 ただし、カリウムは水に溶けやすい性質があるため、調理法には注意が必要です。野菜は長時間煮るとカリウムが煮汁に流れ出てしまうため、生で食べるのがもっとも効果的。果物やサラダなど、生のまま取り入れやすい食材を上手に活用するのがおすすめです。

 また、炊飯時に工夫することで、カリウムを効率良くとることも可能です。たとえば、白米を炊く際にワカメやヒジキなどの海藻を混ぜ込めば、ミネラル豊富なごはんに早変わり。日常の中に無理なくカリウムを摂取できる方法として、ぜひ取り入れてみてください。