スーパーの刺し身パックが
疲労回復に効く!?

 夕食に消化の悪いものを食べてしまうと、寝ている間にも胃腸が働き続け、体が休まりづらくなります。食べたものを消化するためにエネルギーが使われ、疲労回復や細胞修復といった大切な体の回復作業が後回しになってしまうのです。

 そんなリスクを避け、体のリズムを整えるためにおすすめしたいのが「ローフード」、つまり加熱しない“生の食品”です。ローフードには、加熱によって壊れやすい栄養素――特に抗酸化成分や酵素が豊富に含まれており、体にやさしく、栄養価も高いのが特徴です。

 酵素は食べ物の消化や吸収を助ける働きを持っており、体内でも作られますが、年齢とともにその生産量は減少していくため、外から補うことが大切。酵素を含むローフードを摂取することで、消化に使うエネルギーを抑えることができ、体の回復やホルモンバランスの調整などに、より多くのエネルギーをまわすことができます。

 ローフードというと生野菜を思い浮かべがちですが、実は野菜に限らず、動物性の食品にも有効な選択肢があります。たとえば、刺身や生肉には、熱に弱い酵素や抗酸化成分がそのまま残っており、しっかりと栄養をとることができます。

 ただし注意したいのが生肉の取り扱いです。牛肉や豚肉などは食中毒のリスクがあるため、必ず生食用として安全性が保証されたものだけを選ぶことが必要です。そういったリスクを考えると、家庭で手軽に取り入れられるのは刺身などの生魚です。スーパーや鮮魚店で刺身パックが購入でき、そのまま食卓に並べられるので、忙しい人にとっても取り入れやすい食材と言えるでしょう。

 夕食に消化の良いローフードを選ぶことで、内臓を休ませ、体の再生や回復に集中できる環境を整えることができます。日々の生活の中で、夜こそ体をいたわる時間として、栄養バランスの取れた“生の力”を取り入れてみてはいかがでしょうか。睡眠の質を高め、翌朝の目覚めがぐっと楽になるはずです。