それは最近の「高市人気」にも当てはまるのではないか。

 外交の場ではしゃいで飛び跳ねたり、トランプ氏と腕を組んで「現地妻」がどうとかと叩かれてたりしているが、恐らくご本人はそんなことを「計算」してやっているわけではない。目の前に対峙する交渉相手と、距離をつめなくてはいけないという思いから、わきあがってくる自然なアクションではないか。多くの国民は高市氏にそういう裏表のなさを感じた。だから、好感度が上がっているのだ。

「安倍晋三元総理銅像建立プロジェクト」は先ほども申し上げたように、まだクラファンの目標金額は集まっていない。しかし、今年8月8日に銅像制作会社と契約を締結し、制作がスタートしている。手付金は支払い済みだという。

 そして来年の6月8日には除幕式が行われる予定だ。安倍昭恵氏が、安倍氏の地元・下関市の吉田真次衆議院議員と出席することが正式に決まったそうで、しかも佐藤宮司の10月1日のブログには「来賓ご参列予定者」として、昭恵氏の下にこうある。

「衆議院議員高市早苗様」

 もちろん、これはあくまで高市氏が就任する前の話ではあるが、個人的にはこの予定の通りに参加してほしい。

 高市首相が安倍元首相の銅像の除幕式に参列することで、亡くなった後でも「明確な証拠は何もないけれど、カルトとくっついて日本を悪くした政治家だろ」と憎悪を向けられ続ける安倍元首相の名誉回復につながるからだ。

 筆者は別に安倍支持者でもないし、なんなら存命中は批判的な記事もたくさん書かせていただいた。そんな立場の人間でも、旧統一教会関連で語られる「デマ」の酷さは見るに堪えない。これを正すことができない保守が、「国を守る」こともできるわけがない。

 アメリカとの関係から「靖国参拝」の実現は難しいと言われるが、「安倍氏の後継者」を名乗ってきた高市氏としてはぜひ筋を通していただきたい。