ルールを守って安全に走ろう

 自転車はちょっとした気の緩みや「これくらいなら大丈夫」という油断が命取りになる。歩行者でもクルマでもない曖昧な立場ゆえ、ルール遵守の意識が薄れがちだ。

 だが交通ルールは相手のためにあると同時に、自分自身を守るためでもある。警察官が青切符を切るのも、罰を与えるのではなく「危ないですよ」と手を差し伸べてくれているのだと思えば(なかなか意識改革は難しいだろうが……)、少しは見え方も変わってくるのではあるまいか。「捕まった」ではなく「止めてもらった」。そう思った方がきっと長生きできる。

 池田警視は最後にこうおっしゃった。

「制度を理解し、ルールを守って安全に走っていただくことが何より大切です」

 ルールを守る民族――そう言われる私たちが、自転車に乗るときだけそれを忘れるのは、やっぱりダサい。来年の春からは、青い紙ではなく青い空を見上げながら走りたいものである。

 それではみなさま、ごきげんよう。

ヘルメット着用は今のところ「努力義務」

 こんにちは、AD高橋です。

 自転車に反則金制度が導入されるのは、「自転車が関わる事故の数が減っていない。交通事故に占める自転車事故の割合はむしろ増加している」から。自転車は子供から年配者までさまざまな人が運転するもの。クルマやバイクのように免許制度があるわけでもないから、交通ルールや交通マナーの認知度もバラバラ。さらにこれまでは危険な違反をしても注意で終わるケースがほとんどだったので、交通ルールを理解していたとしても「少しくらい大丈夫だろう」と思ったりすることもあったはずです。

 来年4月1日の改正道路交通法施行以降は、青切符制度(交通反則通告制度)の導入により「自転車は車道を走る」という原則が浸透していくはず。そうなると気になるのは自転車の安全性です。