デジタル通貨の時代を迎え、ECBはCBDC導入に向けて一歩前進した Photo:Panuwat Sikham/ gettyimages
欧州中央銀行(ECB)は10月30日、CBDC(中央銀行デジタル通貨)のプロジェクトが次の段階に入ったと発表した。前日本銀行総裁の黒田東彦氏が執筆するダイヤモンド・オンラインの連載『黒田東彦の世界と経済の読み解き方』の今回のテーマは、「デジタル通貨時代の主役」。日本にとって、CBDCとステーブルコインがそれぞれ導入されたときの影響が大きいのはどちらなのか。
ステーブルコインか、CBDCか
世界で分かれるデジタル通貨時代の主役
欧州中央銀行(ECB)は10月30日、CBDC(中央銀行デジタル通貨)導入に向けたデジタルユーロプロジェクトが次の段階に進むことを決定したと発表した。
ECBの声明によれば、新フェーズでは、デジタルユーロ発行に向けた技術的な準備を確実にするとともに、2026年中に法整備が進めば、27年に試験運用と初期取引を開始。29年中にユーロ全体でのデジタルユーロ発行に備えるとしている。
デジタル通貨の時代を迎えて、米国はCBDCを禁止してステーブルコインを認め、欧州はCBDCに踏み切ろうとしている。中国はすでに、ステーブルコインを広く認めているが、日本はどうするのか。







