コンサル以外には伝わらない!?
「打ち合わせ」を意味する7文字の言葉
結論からお伝えする。コンサルがカタカナ語を多用する理由は、実は相手の立場に立って会話をするのが得意ではないからだ。「他業界の人間と会話をする際に、どのような言葉を使えば、自分の言いたいことが正しく伝わるか」という視点が欠けているとも言える。
コンサル業界には難関大の出身者が多い。幼いころから「頭が良い」と言われてきた人たちは、「自分の考えが正しい」と思いがちだ。特に、右も左も分からなかった若手時代から努力と実績を積み重ね、マネージャーに昇進した人物などは、その傾向が顕著である。
さまざまなクライアント企業を担当し、成功体験を重ね、幅広い案件での「勝ちパターン」を増やせば増やすほど、自分の中での「当たり前」に縛られ、考えや言葉選びが凝り固まってしまう。そして、そのことに自分で気が付かなくなるのだ。
ちなみに筆者の知る範囲では、冒頭で述べた例に加え、「打ち合わせ」を「タッチポイント」と言うコンサルがいる。
相手に伝わりづらい言葉を使うコンサルは、自分とクライアントとの間で言葉の定義が一致しないまま打ち合わせを進め、後からお互いの意図が食い違っていたことに気付くという過ちも犯しがちになる。
ただし、コンサルの本業は難しい言葉を使うことや、そうした言葉が並んだPowerPointの資料を作ることではない。クライアントの課題を解決することだ。そのためには、分かりやすい言葉で相手に助言し、その内容を受け入れてもらい、意思決定や行動に移してもらうことが重要になる。







