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2025年の原油相場はほぼ一貫して下落傾向だった。しかし、26年の相場は上下への振れ幅が大きい展開になりそうだ。特集『総予測2026』の本稿では、26年の原油相場の行方と注目の商品市況を展望する。（マーケット・リスク・アドバイザリー共同代表 新村直弘）
25年は一貫して下落傾向だった原油相場
26年は上昇・下落リスクで振れ幅大の展開に
原油価格は、2025年はほぼ一貫して下落傾向だった。だが、26年は需要と供給のせめぎ合いで振れ幅の大きな展開が想定される。
原油価格は最大消費国である米国の需要動向に左右されやすく、26年の米国景気見通しは緩やかな回復が市場コンセンサスだ。このシナリオ通りならば、需要の回復を受けて原油価格水準は切り上がる展開が予想される。
一方、多くの調査機関は、OPECプラスと非OPECプラス共に26年の大幅な増産を見込んでおり、記録的な供給過剰が予想されることから原油価格上昇は抑えられるとの見立ても出ている。
いずれの見通しにも上昇・下落の両方向のリスク要因が相応に存在しており、26年は上下両方のリスクに備える必要がある。
次ページでは26年の原油相場の見通しと上昇・下落のリスク要因の中身、さらに原油のほかに注目の商品市況について解説する。
