導入はすでに4300社超え
上限額をアップする企業も続々
25年10月末でこの制度を導入している企業は4325社に上り、その数は日々増え続けている。
就職ジャーナリストの石渡嶺司氏によると「どの企業も若手の採用に苦心する中、制度を導入するだけで3、4年でも社員が定着してくれるのなら安いもの。ライバル企業の動向を見て、返済金の上限額を上げる企業も増えています」。
制度を導入後の企業の動向にも注意が必要だ。これまでは平均返済総額の半額程度となる150万円前後を上限とする企業が多かったが、上限額や対象を拡大する企業も増えているからだ。
例えば、松屋フーズホールディングスは支援総額上限200万円。入社後7カ月目から最大10年間、国内正社員および無期雇用で社会保険加入のパート・アルバイトを対象にしているというから驚きだ。
神奈川県横浜市のIT系企業であるエーアイネット・テクノロジも負けてはいない。奨学金返済義務のある全社員に対して総額300万円を上限に、10年間毎月返済額を肩代わりする。
さらに手厚いのがコンサルティングサービスのWakuWorksで、在籍中の全社員対象に、年齢や勤続年数不問で支援総額や支援期間に上限を設けず奨学金完済まで毎月3万円支援するという。
メリットばかりに思える制度だが、必ずしもそうではない。
「制度の非対象者への不公平感が生まれることを懸念して、導入を公表していない企業も多い。企業の制度内容によっては、転職がしづらくなるなどの制約が生まれることもあるでしょう」(石渡氏)
利用を検討する際には、制度の有無と内容をよく確認してほしい。










