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*本稿は、現在発売中の紙媒体(雑誌)「息子・娘を入れたい会社2026」の「キーワードで読み解く!注目21業界『最新トレンド』」を転載したものです。
就職活動で大切な業界研究は難しいことではない。自分の将来を考える「地図づくり」のようなものだ。業界環境を知り、社会の仕組みを理解することが、納得のいく就職への第一歩になる。第1回は総合商社と銀行・証券業界を取り上げる。(Diamond WEEKLY事業部 編集チーム)
【総合商社】
求められる「新しい役割」とは?
総合商社は1990年代以降、事業に投資して経営に参画するビジネスモデルにシフトし、投資家・経営者として付加価値を生むバリューチェーンを構築する存在に変化。原材料調達から小売り展開まで一貫して自社が関わるようになり、商社の新たな役割を示した(下図参照)。
現在、サプライヤーとメーカーをつなぐトレーディングと事業投資・経営参画という二つの車輪に加え、「社会課題解決型イノベーションハブ」という新しい役割が求められている。多様なステークホルダーと協業し、社会課題を解決する仲介役の機能が期待される。
AI化で商社パーソンに
求められる「四つの能力」
AI化が進む中、商社パーソンには人間的な信頼構築力、不確実性下での意思決定力、構想力、デジタルリテラシーが求められる。
最近では、新規事業立案型のインターンが採用プロセスの中心になっている。参加者はチームで社会課題解決をテーマに新規ビジネスを構想し、プレゼンする。その過程でビジネス構想力、合意形成力、プレゼン力などが見られる。
面接では把握しづらい人間力や協調性を確認する目的がある。
理系人材の人気が高まり、研究者的よりも実務的な思考力を持つ理系学生が評価されている。
(THE BEYOND代表 佐野智弘氏への取材を基に構成)








